2016年01月27日 カテゴリー:お知らせ
1月26日(火)、東京都で最終選考会が行われ、井上荒野、角田光代、川上未映子、各選考委員の協議の結果、下記のとおり受賞作品を決定しました。
●大賞
作品名: 「太陽の側の島」(たいようのがわのしま)
作者: 高山 羽根子(たかやま はねこ)
(敬称略)
受賞作品は、婦人公論(関東地区3月22日発売4月12日号)に掲載。当ホームページにも掲載する予定です。
選考委員コメント
・井上荒野委員
全候補作の中で断然面白かった。文章がものすごくうまく、ガルシア・マルケスのような雰囲気もある。大きな世界観が広がる中で、戦争のばかばかしさにも触れている。ストーリーの種明かしをしていないところが良いし、その必要性もないほど素晴らしい出来上がりだった。
・角田光代委員
視点が独特でうまく言えないくらい本当に面白かった。はじめは「上手い小説」だと思って読み進めていたら、あるエピソードの部分からさらに面白さが増し、その世界観の広がりに魅了された。
・川上未映子委員
文章の上手さは図抜けていた。人物や背景の造形が良い。ご都合主義になっておらず、すごく自覚的に小説を書いていると感じた。戦争という設定だが、戦争の悲惨さを道具として使っておらず、ストイックな書き振りが良い。
●佳作
該当作品なし
●表彰式
(1)日 時 平成28年2月27日(土) 13:30~
(2)会 場 北九州芸術劇場中劇場(北九州市小倉北区室町1-1-1)
※表彰式に引き続き、同会場にて選考委員三氏による林芙美子文学賞記念トークを開催いたします。
※表彰式、記念トーク観覧ご希望の方は、電話にて北九州市立文学館にお申込み下さい(先着500名)
申込電話番号:093-571-1505